2012年1月23日月曜日

第2回Twitter文学賞 海外小説リスト

投票準備企画のときにみなさんから寄せられた面白かった新刊小説、海外版です。【2/4〜2/12】の本投票の参考にご覧下さい。下半期の面白かった本情報は1月31日まで #tb海外 で募集中ですので、随時更新していきます。

『チボの狂宴』 マリオ・バルガス=リョサ 八重樫 克彦、八重樫 由貴子 作品社 2010/12/25(奥付は2011年)
『死刑囚』 アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム ヘレンハルメ 美穂 武田ランダムハウスジャパン 1/8/11
『ミステリウム』 エリック・マコーマック 増田 まもる 国書刊行会 1/25/11
『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』 ジュノ・ディアス 都甲 幸治、久保 尚美 新潮社 2011/2
『ソーラー』 イアン・マキューアン 村松 潔 新潮社 2011/2
『兵士はどうやってグラモフォンを修理するか』 サーシャ・スタニシチ 浅井 晶子 白水社 2/11/11
『ポータブル文学小史』 エンリーケ・ビラ=マタス 木村 榮一 平凡社 2/15/11
『青の寝室 激情に憑かれた愛人たち』 ジョルジュ・シムノン 長島 良三 河出書房新社 2/17/11
『忘れられた花園(上・下)』 ケイト・モートン 青木 純子 東京創元社 2/18/11
『夜の真義を』 マイケル・コックス 越前 敏弥 文藝春秋 3/8/11
『二流小説家』 デイヴィッド・ゴードン 青木 千鶴 早川書房 3/10/11
『ドクター・ラット』 ウィリアム・コッツウィンクル 内田 昌之 河出書房新社 2011/3/16
『アニマルズ・ピープル』インドラ・シンハ 谷崎 由依 早川書房 3/25
『ヴァレンタインズ』 オラフ・オラフソン 岩本 正恵 白水社 4/6/11
『私たち崖っぷち(上・下)』 ジョシュア・フェリス 篠森 ゆりこ 河出書房新社 2011/4/23
『殺人感染(上・下)』 スコット・シグラー 夏来 健次 扶桑社 4/27/11
『アンダー・ザ・ドーム(上・下)』 スティーヴン・キング 白石 朗 文藝春秋 4/28/11
『蛙鳴』 莫言 吉田 富夫 中央公論新社 2011/5
『逃亡のガルヴェストン』 ニック・ピゾラット 東野 さやか 早川書房 5/9/11
『ねじまき少女(上・下)』 パオロ・バチガルピ 田中 一江、金子 浩 早川書房 5/20/11
『慈しみの女神たち(上・下)』 ジョナサン・リテル 菅野 昭正、星埜 守之、篠田 勝英、有田 英也 集英社 5/26/11
『星の光、いまは遠く(上・下)』 ジョージ・R・R・マーティン 酒井 昭伸 早川書房 6/5/11
『憎鬼』 デイヴィッド・ムーディ 風間 賢二 武田ランダムハウスジャパン 6/11/11
『犯罪』 フェルディナント・フォン・シーラッハ 酒寄 進一 東京創元社 6/11/11
『菜食主義者』 ハン・ガン きむ ふな cuon 6/15/11
『ダールグレン(1・2)』 サミュエル・R・ディレイニー 大久保 譲 国書刊行会 6/22/11
『ウルフ・ホール(上・下)』 ヒラリー・マンテル 宇佐川 晶子 早川書房 7/8/11
『アンダーワールドUSA(上・下)』 ジェイムズ・エルロイ 田村 義進 文藝春秋 7/22/11
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 ジョナサン・サフラン・フォア 近藤 隆文 NHK出版 7/26/11
『紙の民』 サルバドール・プラセンシア 藤井 光 白水社 7/26/11
『ネザーランド』 ジョセフ・オニール 古屋 美登里 早川書房 8/25/11
『エドガー・ソーテル物語』 デイヴィッド・ロブレスキー 金原 瑞人 NHK出版 8/25/11
『エージェント6(上・下)』 トム・ロブ スミス 田口 俊樹 新潮社 8/28/11
『探偵術マニュアル』 ジェデダイア・ベリー 黒原 敏行 東京創元社 8/30/11
『ティエンイの物語』 フランソワ・チェン 辻 由美 みすず書房 9/10/11
『プランク・ダイヴ 』グレッグ・イーガン 鷲尾 直広 早川書房 9/22/11
『奇跡なす者たち』 ジャック・ヴァンス 浅倉 久志、酒井昭伸 国書刊行会 9/26/11
『装飾庭園殺人事件』 ジェフ・ニコルスン 風間 賢二 扶桑社 9/29/11
『メモリー・ウォール』 アンソニー ドーア 岩本 正恵 新潮社 2011/10
『ブエノスアイレス食堂』 カルロス・バルマセーダ 柳原 孝敦 白水社 10/8/11
『リナ』 姜 英淑 吉川 凪 現代企画室 10/28/11
『怪物はささやく』 パトリック・ネス 池田 真紀子 あすなろ書房 11/7/11
『第七階層からの眺め』 ケヴィン・ブロックマイヤー 金子 ゆき子 武田ランダムハウスジャパン 11/17/11
『あの川のほとりで』 ジョン・アーヴィング 小竹 由美子 新潮社 2011/12
『短くて恐ろしいフィルの時代』 ジョージ・ソーンダーズ 岸本 佐知子 角川書店 12/22/11
『愛、ファンタジア』アシア・ジェバール 石川清子 みすず書房
『崖っぷち』フェルナンド・バジェホ 久野量一 松籟社

第2回Twitter文学賞 国内小説リスト

投票準備企画のときにみなさんから寄せられた面白かった新刊小説、国内版です。【2/4〜2/12】の本投票の参考にご覧下さい。下半期の面白かった本情報は1月31日まで #tb国内 で募集中ですので、随時更新していきます。

『雪の練習生』 多和田 葉子 新潮社 2011/1/3
『こちらあみ子』今村 夏子 筑摩書房 2011/1/10
『ピースメーカー』 小路 幸也 ポプラ社 2011/1/14
『メロディ・フェア』 宮下 奈都 ポプラ社 2011/1/14
『冬の旅 Wintertime Voyage』 桜井 鈴茂 河出書房新社 2011/1/15
『川あかり』 葉室 麟 双葉社 2011/1/19
『純平、考え直せ』 奥田 英朗 光文社 2011/1/20
『四畳半王国見聞録』 森見 登美彦 新潮社 2011/1/28
『ピエタ』 大島 真寿美 ポプラ社 2011/2/9
『まことの人々』 大森兄弟 河出書房新社 2011/2/9
『人形遣いの影盗み』 三木 笙子 東京創元社 2011/2/11
『ビリジアン』 柴崎 友香 毎日新聞社 2011/2/15
『ポリティコン』 桐野 夏生 文藝春秋 2011/2/15
『自転車冒険記---12歳の助走』 竹内 真 河出書房新社 2011/2/16
『末裔』 絲山 秋子 講談社 2011/2/16
『カササギたちの四季』 道尾 秀介 光文社 2011/2/19
『無花果の実のなるころに』 西條 奈加 東京創元社 2011/2/24
『花桃実桃』 中島 京子 中央公論新社 2011/2/25
『人質の朗読会』 小川 洋子 中央公論新社 2011/2/25
『からまる』 千早 茜 角川書店 2011/2/26
『ばんば憑き』 宮部 みゆき 角川書店 2011/3/1
『麒麟の翼』 東野 圭吾 講談社 2011/3/3
『円卓』 西 加奈子 文藝春秋 2011/3/5
『オジいサン』 京極 夏彦 中央公論新社 2011/3/10
『統ばる島』 池上 永一 ポプラ社 2011/3/11
『三十光年の星たち』 上・下 宮本 輝 毎日新聞社 2011/3/12
『裂』 花村 萬月 講談社 2011/3/18
『かがみのもり (BOOK WITH YOU)』 大崎 梢 光文社 2011/3/19
『リヴァイアサンのセカイ』 チャー スクウェア・エニックス 2011/3/22
『スーサ』 あさのあつこ 徳間書店 2011/3/24
『水の中、光の底』 平田 真夫 東京創元社 2011/3/24
『ワーカーズ・ダイジェスト』 津村 記久子 集英社 2011/3/25
『箱庭図書館』 乙 一 集英社 2011/3/25
『ジェノサイド』 高野 和明 角川書店 2011/3/30
『ユリゴコロ』 沼田 まほかる 双葉社 2011/4/2
『ロマンス』 柳 広司 文藝春秋 2011/4/23
『音楽の在りて』 萩尾 望都 イースト・プレス 2011/4/23
『ヴォイド・シェイパ』 森 博嗣 中央公論新社 2011/4/25
『なずな』 堀江 敏幸 集英社 2011/5/2
『ばらばら死体の夜』 桜庭 一樹 集英社 2011/5/2
『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』 奥泉 光 文藝春秋 2011/5/15
『草の花 俳風三麗花』 三田 完 文藝春秋 2011/5/23
『デカルコマニア』 長野 まゆみ 新潮社 2011/5/31
『絆回廊 新宿鮫X』 大沢 在昌 光文社 2011/6/3
『私のいない高校』 青木 淳悟 講談社 2011/6/14
『11 eleven』 津原 泰水 河出書房新社 2011/6/16
『猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷』 小路 幸也 徳間書店 2011/6/16
『身も心も(テーマ競作小説「死様」)』 盛田隆二 光文社 2011/6/18
『不可能』 松浦 寿輝 講談社 2011/6/22
『ARAKURE あらくれ』 矢作 俊彦+司城 志朗 早川書房 2011/6/23
『そこへ行くな』 井上 荒野 集英社 2011/6/24
『サヴァイヴ』 近藤 史恵 新潮社 2011/6/30
『寒灯』 西村 賢太 新潮社 2011/6/30
『刑事のまなざし』 薬丸 岳 講談社 2011/7/1
『夏のジオラマ』 小路 幸也 集英社 2011/7/5 集英社みい文庫
『我が家の問題』 奥田 英朗 集英社 2011/7/5
『希望』 瀬名 秀明 早川書房 2011/7/8 ハヤカワ文庫JA
『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』 皆川 博子 早川書房 2011/7/15
『MM9 Invasion』 山本 弘 東京創元社 2011/7/21
『鍵のかかった部屋』 貴志 祐介 角川書店 2011/7/26
『紅梅』 津村 節子 文藝春秋 2011/7/26
『ギャングエイジ』 川端 裕人 PHP研究所 2011/7/28
『馬たちよ、それでも光は無垢で』 古川 日出男 新潮社 2011/7/29
『ニキの屈辱』 山崎 ナオコーラ 河出書房新社 2011/8/5
『いい女vs.いい女』 木下 古栗 講談社 2011/8/26
『俳優・亀岡拓次』 戌井 昭人 フォイル 2011/9/1
『漁港の肉子ちゃん』 西 加奈子 幻冬舎 2011/9/5
『舟を編む』 三浦 しをん 光文社 2011/9/17
『塔の中の女』 間宮 緑 講談社 2011/9/21
『機龍警察 自爆条項』 月村 了衛 早川書房 2011/9/22
『これはペンです』 円城 塔 新潮社 2011/9/30
『不愉快な本の続編』 絲山 秋子 新潮社 2011/9/30
『すれちがうとき聴いた歌』 枡野 浩一 リトル・モア 2011/10/8
『0.5ミリ』 安藤 モモ子 幻冬舎 2011/10/26
『かわいそうだね?』 綿矢 りさ 文藝春秋 2011/10/28
『蜩の声』 古井 由吉 講談社 2011/10/28
『しあわせだったころしたように』 佐々木 中 河出書房新社 2011/11/5
『一一一一一』 福永 信 河出書房新社 2011/11/12
『天冥の標V: 羊と猿と百掬の銀河』 小川 一水 早川書房 2011/11/25 ハヤカワ文庫JA
『ゆみに町ガイドブック』 西崎 憲 河出書房新社 2011/11/26
『ワン・モア』 桜木 紫乃 角川書店 2011/11/28
『或るろくでなしの死』 平山 夢明 角川書店 2011/12/22
『王国』中村文則 河出書房新社 2011/10/14
『ハコブネ』村田沙耶香 集英社 2011/11/4
『水底フェスタ』辻村深月 文藝春秋 2011/8/24
『きつねのつき』北野勇作 河出書房新社 2011/8/25
『平成猿蟹合戦図』吉田修一 朝日新聞出版 2011/9/7
『マスカレード・ホテル』東野圭吾 集英社 2011/9/9
『すべて真夜中の恋人たち』川上未映子 講談社 2011/10/13
『秘帖・源氏物語 翁ーーOKINA』夢枕獏 角川書店 2011/12/2

2012年1月19日木曜日

第2回Twitter文学賞開催!

【投票の方法】
奥付が2011年1月1日から2011年12月31 日の国内の新作小説、海外の初訳小説(文庫落ちや復刊は不可)からもっとも面白いと思った作品を各1作挙げてください。※文字主体のフィクション 戯曲、詩歌、エッセイ、絵本は対象外です。

投票は1人1作まで。純文学、エンターテインメントのジャンルの別は問いません。

著者名『作品名』(出版社)を記した後、半角スペースをあけてから半角で、国内の場合は「#jtb2」、海外の場合は「#wtb2」を記してツイートしてください。
※ハッシュタグをつけても反映されない場合は@tb_awardまでリプライをお願いします。

【ツイート例】
円城塔『これはペンです』(新潮社) #jtb2
ジョセフ・オニール『ネザーランド』(早川書房) #wtb2

【投票期間】
2012年2月4日~2月12日

【発表】
2012年2月22日(予定)
結果を受けて、石井千湖・大森望・佐々木敦・杉江松恋・豊崎由美による座談会を、当日USTREAM配信する予定です。

2012年1月10日火曜日

Twitter文学賞【やってみようと思った気持ち】豊崎由美

わたくしトヨザキは、投票による民主的なランクづけには元々懐疑派でした。
 というのも、本屋大賞に顕著なのですが、そこそこ本を読んでいる人たちによる人気投票は、とんでもなくだめな作品はランクインできないという見識の高さを示すと同時に、しかし、先鋭的な作品もはじいてしまうという無難なつまらなさを露呈してしまうからです。
 ところが2009年末、「読んでいいともガイブンの輪!」(わたしが偶数月にやっている海外文学に特化したトークイベント)の参考にするため、Twitterで「今年読んで面白かったガイブン」の投票を募ったところ、「このミステリーがすごい!」や「週刊文春ベストミステリー」よりもずっと刺激的な結果が出たんです(こちらを参照 )。これはおそらく、わたしをフォローしてくださってる約1万人の方が、「そこそこ本を読む人」ではなく「すごく本が好き」な方だったからではないか。だとしたら、その皆さんを中心にして投票を募ったら、もしかすると「このミス」や「文春」や「本屋大賞」とは違う結果が生まれるかもしれない。そう思って、「Twitter文学賞」を立ち上げてみようと思ったんです。
 なぜ海外・国内それぞれの投票を1人1作に限るルールにしたかといえば、これは「このミス」の投票方式を反面教師にしました。「このミス」では自分にとって1位・2位・3位の作品とその理由を挙げるという投票の形をとっていますが、このやり方だと、大勢の人が3位に名前を挙げた作品が、まんべんなく点数を獲得し、結果1位になりかねない。つまり、比較的無難な作品が上位にランクインしがちなんです。
 というわけで、「Twitter文学賞」では、1作しか挙げてはいけないルールを設けました。たった1作のタイトルしか挙げられないのは苦しいと思います。わたしも苦しいです。でも、その苦しい選択を乗り越えて挙げるたったひとつのタイトルの価値は重い。わたしは、その重さこそが何よりも大事と考える者です。
 これまでにも、ネット投票による文学賞はいくつか存在しましたので目新しさには欠けるかもしれません。ですが、エンターテインメントと純文学を同じ俎上にのせ、かつ国内篇と海外篇を設ける賞はこれが初めてと認識しています。投票は国内小説だけでも、海外小説だけでも、両方でもけっこうです。ぜひ、あなたの「この1作」を教えてください。みんなで、これまでにない面白い文学賞を作っていきましょう!

豊崎由美

※「書評王の島」より転載

2012年1月5日木曜日

Twitter文学賞投票準備企画のお知らせ

あけましておめでとうございます。
お正月休みが終わったかたも多いと思います。


いよいよ、第2回Twitter文学賞の投票が2月にせまってまいりました。
夏に上半期の情報は集めましたが、2011年下半期に出た新刊小説の情報を集めたいと思います! 
読んでおもしろかった本をどんどんつぶやいてください。


以下にログを保存します。
http://favolog.org/tb_award


奥付が2011年7月1日から2011年12月31日の国内・海外小説(単行本の文庫化は除く)から、読んで面白いと思った作品を挙げてください。

小説でさえあればジャンルの別は問いません。ランキングは出しませんので、ひとり何作でも挙げてくださってけっこうです。

著者名『作品名』(出版社)を記した後、簡単に感想を書き、スペースをあけてから国内の場合は「#tb国内」、海外の場合は「#tb海外」を記してツイートしてください。※tbは半角でお願いします。



※ハッシュタグをつけても反映されない場合は @tb_award までリプライをお願いします。


【ツイート例】


青木淳悟『私のいない高校』(講談社)これまで読んだ中で、もっとも不可解な小説。 #tb国内


マイケル・コックス『夜の真義を』(文藝春秋)歴史小説マニアも恋愛小説ファンも夢中になれる、これはリベンジ小説の傑作です。 #tb海外


【収集期間】
 2011年1月5日~1月31日